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古代ギリシアと古代ローマの文化

 ここでは、古代ギリシアと古代ローマの文化について扱います。古代ギリシアは、ヘレニズム以前は哲学や芸術が発展し、ヘレニズム以降は自然科学が発展します。古代ローマは、ギリシアと比べ実学的な学問が発展しています。

 では、まずギリシアの文化を見ていきましょう。イオニア地方では自然哲学が生まれました。これは、哲学(真理の探究)の一端として自然現象についても目を向けるというものです。まず、タレスは、「万物はである」と説きました。一方で、ピタゴラスは「万物はである」と主張しました。

 アテネでは、民主政が成熟していく中で、言論の重要性が増してきました。そこで、ソフィストと呼ばれる弁論術についての教師が登場しました。しかし、ソフィストは、その場での討論に勝てればいいという相対主義的な考えであり、絶対的な真理が存在すると主張したソクラテスによって批判されます。ソクラテスは自身の著作は残さず、若者との対話を重視しました。
 その後、ソクラテスの弟子のプラトンは、『国家』という本で、哲学者が国家の統治を行う哲人政治こそが理想であると説きました。また、彼はイデア論を主張し、真理は抽象的なものであると考えました。
 プラトンの弟子のアリストテレスは、マケドニアの王、アレクサンドロスの家庭教師を勤めました。アリストテレスは、プラトンを批判し、現実世界での観察や経験を重視しました。また、アリストテレスは政治学など、さまざまな学問の源流であるとされています。

イデア論
イデア論

 ギリシアの文学では、ホメロスが、『イリアス』、『オデュッセイア』といった、神話を題材にした本を書いています。また、ヘロドトスは、ペルシア戦争をもとに、『歴史』を執筆し、トゥキディデスペロポネソス戦争をもとに、『歴史』を執筆しています。混同しないようにしておきましょう。

 その後、ヘレニズム時代になると、プトレマイオス朝の都アレクサンドリアにある、王立研究所ムセイオンを中心に自然科学が発展していきます。エラトステネスは地球の円周を測定し、アリスタルコスは地動説を主張し、アルキメデスは浮力を発見し、エウクレイデスは幾何学を大成しました。
 また、ヘレニズム時代には哲学も発達し、エピクロス派ストア派が登場しました。エピクロス派は精神的快楽を重視するのに対してストア派はゼノンが創始した学派で、禁欲を重視しました。

アルキメデス
Domenico Fetti, Public domain, via Wikimedia Commons
アルキメデス

 次に、ローマの文化を見ていきましょう。ローマは特に建築が優れており、アッピア街道や、コロッセウムが有名です。
 また、ラテン人の言語であったラテン語は、ローマ帝国の公用語となり、その後もヨーロッパの知識人によって使用されていきます。
 タキトゥスは『ゲルマニア』にて、ゲルマン人とローマの民衆の比較を行いました。自然科学の分野では、プトレマイオス天動説を主張し、カトリック教会による支持を受けることになります。また、暦は太陽暦のユリウス暦が使用され、現在使用されているグレゴリウス暦のルーツとなります。

アッピア街道
アッピア街道

確認問題

波線部を、PCであればカーソルを合わせる、スマートフォンであればタップすることで答えが表示されます。

  1. ソクラテスは、ソフィストの相対主義を批判した。
  2. ローマの建築はアッピア街道やコロッセウムが有名である。