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これだけ!世界史

第一次世界大戦前後における欧米

 ここでは第一次世界大戦前後の欧米の各国の歴史に焦点を当てます。特に、ドイツが戦後どのように変化していったのかを押さえるようにしましょう。

 まず、第一次世界大戦後にはイギリスアメリカ女性参政権が付与されました。これは、第一次世界大戦のときには女性も武器の製造などに協力したためです。また、イギリスでは労働党が政権を握り、第一次マクドナルド内閣が成立しました。加えて、ウェストミンスター憲章によってイギリス本国と自治領(植民地)の地位が同等であることが定められました。

マクドナルド
マクドナルド

 ドイツでは、以前の章でも述べた通りキール軍港をきっかけにドイツ革命が発生しドイツ共和国が成立しました。一方、第一次世界大戦中にはローザ=ルクセンブルクカール=リープクネヒトスパルタクス団を結成しました。ドイツ共和国成立後にはスパルタクス団はドイツ共産党と改名し武装蜂起しますが、鎮圧されてしまいました。
 ドイツ共和国では、エーベルトが大統領に選出され、ヴァイマル憲法が制定されました。ヴァイマル憲法では男女普通選挙権(納税額によらず、一定の年齢以上になると投票権が与えられること)や労働権が付与されるなど、民主的なものでした。

ローザ=ルクセンブルク
ローザ=ルクセンブルク

 イタリアでは、ムッソリーニによってファシスト党が結成され、勢力を拡大していきました。結果としてローマ進軍を行うことでムッソリーニが首相になることに成功しました。ムッソリーニはラテラン条約を教皇と締結しヴァチカン市国の独立を認め、イタリア統一運動以降の教皇との対立に終止符を打ちました。
 一方ソ連では、レーニンの死後に後継者をトロツキーにするか、スターリンにするかという点が争われていました。トロツキーは世界革命論を主張し、各国の共産主義革命を支援すべきとしましたが、スターリンは一国社会主義論を主張し、ソ連一国で社会主義社会を建設するべきであるとし、結果的にスターリンが勝利しました。スターリンが政権に就くと、第一次五カ年計画によって重工業を育成するとともに、ソフホーズという国営工場コルホーズという集団農場を建設し、農業の集団化を行いました。

スターリン
U.S. Signal Corps photo., Public domain, via Wikimedia Commons
スターリン

確認問題

波線部を、PCであればカーソルを合わせる、スマートフォンであればタップすることで答えが表示されます。

  1. ヴァイマル憲法では男女普通選挙や労働権が付与された。
  2. ムッソリーニはラテラノ条約によってヴァチカン市国の独立を認めた。