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これだけ!世界史

中世イスラームの文化

 ここでは、イスラームの文化について見ていきます。イスラーム独特の用語が多数登場するので、整理して覚えるようにしましょう。

 まず、イスラーム法のことをシャリーアといいます。一方で、ムハンマドの言行録のことをハディースといいます。また、イスラームでの学者をウラマーといい、法学や修辞学などの分野で多大な影響を及ぼしました。
 さらに、商人たちはキャラヴァンサライと呼ばれる隊商宿に商人が宿泊することができました。

ウラマー
Zereshk, Public domain, via Wikimedia Commons
ウラマー

 次に、イスラームの学問についてみていきましょう。まず、ウマル=ハイヤームという詩人は『ルバイヤート』という作品を残しています。また、イブン=ハルドゥーンは『世界史序説』で、都市と遊牧民の関係から歴史を説明しています。イブン=バットゥータは、中国からアフリカまでの広い範囲を探索し、『三大陸周遊記(旅行記)』を著しました。
 哲学の分野では、アリストテレス哲学の研究が盛んに行われました。イブン=ルシュドはヨーロッパで参考にされるほど重要なアリストテレス哲学の研究者であったため、当時の西欧の公用語であるラテン語で、アヴェロエスと呼ばれました。

イブンバットゥータの旅路
Wikipedia users, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons
イブンバットゥータの旅路

 医学では、イブンシーナーが『医学典範』を著しました。また、彼もアリストテレスの研究を行なっていたため、アヴィケンナとラテン語で呼ばれていました。
 フワーリズミーは、数の代わりに文字を用いる、代数学を発展させました。

 また、イスラームでは偶像崇拝が禁じられていたため、蔓などを基にしたアラベスクや挿絵などに用いられたミニアチュール(細密画)といった抽象的な絵画が発展しました。

タージマハルのアラベスク
タージマハルのアラベスク

確認問題

波線部を、PCであればカーソルを合わせる、スマートフォンであればタップすることで答えが表示されます。

  1. ハディースは、ムハンマドの言行録である。
  2. イブン=ルシュドはアリストテレス哲学の研究を行った。

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